2024年06月25日

御影市場の立退き問題2 :御影市場今昔(2)


御影市場は、50店を超える商店(現在は40超)が組合組織でまとまっているため、地域活性化や販売促進のために大掛かりな施策をとることができます。例えば、御影市場では昭和45(1970)年にポイントカードを導入するなど時代に先駆けた施策を実施してきました。

また、毎年、中元・歳末大売出しや数々のイベントを行ってもいます。昭和の写真のいくつかを見てみましょう。

昭和48(1973)年7月末〜8月初、中元大売出しの風景です。

1973.07.29中元大売出し2.png
(スイカが飛ぶように売れる)

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(八百屋さんの若旦那)

1973.07.29中元大売出し.png
(メインイベントの福引き。なんと1等景品エアコン!)

次は、昭和52(1977)年7月末〜8月初、中元大売出しの風景です。

1977.07末.中元大売出し1.png
(ベビー用品店(左)とおもちゃ屋さん(右)。ベビーブームの時代)

1977.07末.中元大売出し2.png
(お客さんが多すぎて、屋外に福引き会場を設置)

かつて、駅前に御影工業高校(現在の御影クラッセの位置)があり、高校と鉄道高架の間には東西に道路が走っていました。この道路を歩行者天国にして、毎年夏に「沢の井夜店」というお祭りイベントが開催されていました。

平成元(1989)年7月22日の夜店の風景です。

1989.07.22夜店.png
(金魚すくい)

1989.07.22夜店1.png
(おもちゃ釣りを設置する奥様部隊)

1989.07.22夜店3.png
(きれいどころ集合)

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(スーパーボールすくい)

1989.07.22夜店6.png
(看板娘達のポップコーン屋)

次は、平成5年の「沢の井夜店」の風景です。

1993.07.24夜店1.png
(通りを埋める人だかり)

1993.07.24夜店2.png
(かき氷1杯100円。)

1993.07.24夜店3.png
(「じゃんけんマン」と3回勝負)

毎年夜店が開かれていた道路は、阪急・阪神グループのショッピングモール「御影クラッセ」の開業と同時に、拡張整備されて「阪神御影駅前線」に生まれ変わりました。

2008.02.29駅前道路供用開始1.png
(平成20(2008)年2月29日、阪神御影駅前線開通式)

2007.01.16工事前.png
(平成19(2007)年1月、御影工業高校撤去工事)

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(平成20(2008)年2月29日、御影クラッセ工事完了)

「商売敵(がたき)」になるかも知れない御影クラッセが建設される計画が持ち上がった時、御影市場がどのような立場をとったのか疑問を持つ人もいるでしょう。反対運動でもしたのでしょうか?

実は、御影市場は御影クラッセを大歓迎しました。御影市場と御影クラッセ、それぞれの商業施設の性格もターゲット顧客層も違うため、相乗効果を期待できると考えたためです。阪神電鉄との長年の友好・信頼関係があったことも、このような御影市場の肯定的な考え方につながった理由の一つでしょう。

現在では夜店を開催する場所が無くなってしまったのですが、かつて夜店に来ていた少年少女世代の大人たちのために、毎年春と秋の2回、地元の蔵元(酒造メーカー)を集めて「酒祭り」イベントを開催しています。

2023.04.23酒祭 (9).JPG
(令和5(2023)年4月23日、酒祭りでごった返す御影市場)

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(現代の「チンドン屋」)

2023.04.23酒祭 (17).JPG
(ツマミも飛ぶように売れる)

2024.04.28酒祭 (10).JPG
(令和6(2024)年4月28日、酒祭り。大忙し)

2024.04.28酒祭 (16).JPG
(日本酒だけでなく、ツマミも豊富)

2024.04.28酒祭 (20).JPG
(大迫力のジャズバンド。人だかりの中を練り歩く)

令和2(2020)年は、前身の「御影中西市場」の誕生から100周年を記念する年でした。御影市場では、前(令和元)年から100周年イベントのために入念な準備を進めていました。100年にたった一度の節目となる大イベントです。もちろん阪神電鉄にもイベントの広報には協力してもらいます。お客さんたちが驚くような企画や目の飛び出るような景品を準備しながら、御影市場一同、皆ワクワクして初春を待ちわびていました。

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(ダイヤモンド・プリンセス号。未知のウイルスに対する恐怖の始まり)

ところが、2020年初頭から日本でも新型コロナウイルスが流行しはじめ、日本中そうであったのと同じように、御影市場誕生100周年イベントも、開催をほんの目と鼻の先にしながら幻と消えてしまいました。


今昔編は今回で一応終了です(歴史の話は今後も挟んでいくつもりですが)。読んでいただきありがとうございます。御影市場では、その存続のためにChange.orgでネット署名活動をしています。趣旨に賛同していただける方のご協力をお願いいたします。

ネット署名はココをクリック




【御影市場訴訟の最新記事】
posted by 司法書士 前田 at 12:05| 御影市場訴訟

2024年06月21日

御影市場の立退き問題1 :御影市場今昔(1)


今回から御影市場の立退き問題について連載を始めます。

御影市場は、阪神御影駅の鉄道高架下に位置する40〜50軒のお店から成る商店街です。この場所に約90年、移転前から数えると100年超も続く歴史のある商店街です。八百屋、肉屋、着物屋、履物屋、花屋、墓石屋、整体院、焼鳥屋、ラーメン屋等々、様々なお店が軒を連ねます。当事務所もその端っこにあります。

昨(2023)年9月、高架及びその敷地の所有者である阪神電鉄(原告)が、御影市場とその組合員6名(被告)に対し、立退きを求めて訴訟を提起しました。

本訴訟の争点とか経緯とか、話すべきことはいろいろあるのですが、それは訴訟の実況を報告する中で追々話していくつもりです。

連載一回目である今回は、まずは写真とともに御影市場の歴史を振り返ってみましょう。

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(後醍醐天皇、「沢の井」と嘉納家の話)

大正9(1920)年3月、中西久雄氏が中心となって御影町上弓場(現在の御影駅の南側)に30店舗からなる「御影中西市場」(御影市場の前身)を設立しました。創設当初から組合や社団のような組織だったようです。

もともと(昭和3年まで)御影周辺の広大な土地は嘉納家のものでした。「柔道の父」嘉納治五郎で知られる、あの嘉納家です。(推測に過ぎませんが、当時は、御影中西市場にせよ、阪神電鉄の線路にせよ、嘉納家から借りた土地の上に造られたのでしょう。この時代、土地を借りてその上に構造物を建てるということが現在よりも頻繁に普通に行われていました。現在でも嘉納家の流れをくむ酒蔵等を地主とする多くの借地権が設定されています。)


40周年記念誌(昭和初年駅前).png
(昭和元(1926)年ころ、路面電車が走る)

大正15(1926)年から昭和3(1928)年にかけて阪神電鉄は嘉納家から鉄道高架建設のための土地を買収し、昭和4年に鉄道高架を完成させました。

40周年記念誌(昭和3年御影駅高架工事中).png
(昭和3年御影駅の高架工事の様子)

昭和10(1935)年7月、阪神電鉄の誘致に応じて、御影中西市場の店舗が一斉にまとまって現在の地に移転し、60店舗余りから成る御影市場ができました。今で言えば〇〇モールのような巨大な商業施設が駅を中心にしてできたわけです。ちなみに、灘購買組合(現・生活協同組合コープこうべ)も出店していました。

店舗建設にかかる費用については各店主それぞれの負担だったのですから、阪神電鉄としては、駅前の活性化、駅周辺地域の人口増加、鉄道利用者の増加という目的を達成するためのコスパの良いプロジェクトだったのでしょう。建築費を店舗経営者各自が負担したというのは、御影市場の店舗建物のほとんどが最初に個人名義で登記されていたことからも分かります。

終戦間近にして、御影市場の西半分が戦火で焼失しました。残念ながら、戦前の市場の写真は残っていません。

40周年記念誌(1949売出風景).png
(戦後(昭和24年)、大売出しの目玉イベント、福引)

御影市場創設当初からの中心人物であり、御影市場の運営にも中心的な役割を果たした小南政次氏(精肉業)は、戦中からの復興の道のりを振り返って次のように述べています。

「・・私たちの祖国と運命を覆す戦争の勃発により商売はすべて政府の名によって統制され商人としての本来の機能は全く失はれる状態となり、その発展は一時途絶の止むなきに至りました。あるものは応召によって戦火の巷にはせさんじ、又あるものは徴用の名のもとに、ハンマーを握る運命となり残るあるものは配給と云う味気のない商売の実体となりました。昭和20年、遂に戦火は当市場の西半分を焼きつくし見るも無残な状態と相成りました。終戦を迎えるや闇商人の横行により今日の市場の繁栄は思いもよらず一時は前途暗淡たるものがありました。」(昭和35年「御影市場40周年記念誌」)

小南政次氏(1960年頃).png
(小南政次氏)

昭和22(1947)年、戦前のほぼ全店が御影市場に戻ってきました。

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(昭和30年歳末セール。宣伝カーを導入。)

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(昭和30年歳末セール。学生アルバイトによる自転車宣伝部隊。未舗装の弓場線付近?)

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(昭和30年歳末セール。自転車宣伝部隊集合。)

40周年記念誌(昭和35年御影市場入場口).png
(昭和35年ころ、御影市場入場門付近)

昭和38(1963)年1月、御影市場が法人化(中小企業等協同組合法に基づく事業協同組合)しました。これ以前も、御影市場は組合組織だった(法人格のない社団、民法上の組合)のですが、組合員のための共同事業や福利厚生事業を行ったり、商品券を発行したり、公的補助を受けやすくしたりという意図があったのでしょう。

同じ年に御影市場に初の冷房設備が導入され、市場の大改装を行いました。今では当たり前の冷房も、当時としては珍しく高価で思い切った設備投資でした。これを記念して、同年夏2日間にわたって、冷房のガンガン効いた御影市場で大売出しが開催されました。

1963.07.05ー冷房大売出2.png
(昭和38年夏、冷房記念のサマーセール)

「御影市場今昔」編は(2)に続く・・・

署名サイトchange.orgでオンライン署名活動をしています。
御影市場存続のための署名はここをクリック。

posted by 司法書士 前田 at 15:42| 御影市場訴訟

2024年05月20日

牛乳と酢で作るモッツァレラチーズ(注意点解説)


「たった材料二つ。モッツァレラチーズは家庭で簡単に作ることができます。」そう聞いて挑戦したけれど、全然上手くいかなかったという経験をした方は多いはずです。

そこで、今回は、失敗しやすいポイントに注意しながら作業工程を解説します。

材料は次の通り。

・ 低温殺菌牛乳  1リットル
・ 酢(酸度4.2) 大さじ5杯(75g)


@ 50℃が基本
まず牛乳を50℃まで加熱します。鍋に入れた牛乳を直に火にかけても良いのですが、急な温度変化を避けるために湯煎にした方が良いでしょう。膜が張らないようにゆっくりかき混ぜながら、温度計で監視しながら温めます。と言っても、うっかり60℃くらいまで温度が上がってしまったとしても平気です。50℃というのはそのくらいの余裕をもった基準です。

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(湯煎で50℃まで温め、固形分と乳清が分離するまでキープする。)

A 混ぜすぎない
牛乳が50℃に達したら、酢を回し入れます。酢が牛乳全体に行きわたるくらいヘラで軽く混ぜたら、その後はしばらく待ちます。混ぜすぎるとせっかく固まりかけたチーズ塊が散ってしまうので、やたらとかき回してはいけません。15分くらいの間50℃を保って待っていれば、黄色っぽい乳清と固形分とが分離してきます。

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(50℃をキープしたまま待つ。)

B ボソボソでも大丈夫
固形分をザルに集めて水分(乳清)を切ります。粗目のストレーナーとザルを使ってください。キッチンペーパーで水気を切ろうとするとかなり面倒なことになるので、やめておいた方が良いでしょう。

この段階ではまだカッテージチーズのようなボソボソした生地感なので、失敗したかと勘違いしてしまう人も多いでしょう。でも大丈夫です。

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(ザルに固形分を取り分けて水気を切る。)

あらかた水気を切った生地を耐熱容器に移して、電子レンジで10〜30秒温めます。その後、また生地をザルに移してヘラで練ります。生地が冷えてきて固くなったら、またレンジで温めて、また生地を練ります。練るときはヘラを使っても良いし、熱いのが気にならないのであれば仕上げは手で練っても良いでしょう。満足のいく生地感になるまで、温めては練る、温めては練る、を繰り返します。

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(練り始めは少しボソボソした感じ。)

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(練り続けるとモッチリした生地感に。)

一般的な解説では、温めて練るという工程を80〜90℃くらいの熱い湯(又は追い加熱した乳清)の中で行うように指示されていることが多いようですが、まだボソボソしたままの生地をいきなり湯の中で力を加えて練ってしまうと、せっかくまとまりかけた生地が分解して(溶けて)しまいます。レンジで温めるのがより簡単です。

C 塩には注意
塩を入れたいのであれば、練り上がり直前にほんの少しだけ入れるのが良いでしょう。塩を入れすぎてしまうと生地が急に固くなってモッツァレラチーズ特有のビヨーンとした伸縮性が失われてしまいます。食感を重視したいのであれば塩を入れない方が良いと思います。塩気が欲しければ、食べるときに振りかければよいのです。

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(氷水で冷やして完成。)

D 乳清は捨てないで
チーズを取り出した後の乳清にはたんぱく質やミネラル等の栄養分が豊富に含まれています。パン生地の仕込水、煮物、炊き込みご飯、ドリンク等、いろいろ活用できます。乳清でピザ生地を練って、モッツァレラチーズをトッピングすれば、一石二鳥です。

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(乳清を仕込水にしたピザ生地。)

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(登坂トレーニングに最適なシーズン。)


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タグ:健康 DIY
posted by 司法書士 前田 at 11:55| 日記

2024年02月16日

ピザ屋潰しの本格ピザ(オーブン不使用、フライパンで焼くピザ)


前回、前々回のブログで紹介したオーバーナイト法は、応用範囲の広いパン製法です。ハード系パンだけでなく、食パン、コッペパン、ナーン、フォカッチャ、豚まん、割包(ガオパオ)やピザにも使えます。今回は、オーブンを使わずにフライパンだけで作るパンピザ(「パン」はフライパンの意味。)です。オーブンなし、手軽だからと言って、その味を侮ってはいけません。

26p径フライパンでちょっと厚めのピザを2枚(薄めの生地なら3枚)焼くという想定で、生地の配合は次の通りです。

・ 中力粉 400g(100%)
・ ドライイースト 1g(0.25%)
・ 塩 大さじ1(適当)
・オリーブオイル 大さじ2(適当)
・ 水 300g(75%)

これは融通の利く配合です。膨らんだ生地が良いというのであれば、中力粉の代わりに強力粉を使ってもよいでしょう。もっと薄い生地が良いというのであれば、薄力粉を使ってもよいし、粉を減らして水を増やしてもよいでしょう。早く食べたいということであれば、イーストの量を増やしたり、水の温度を上げたり、冷蔵庫でなく室温に放置してもよいでしょう。

全ての材料を大きめのタッパーの中で粉っぽさがなくなるまで混ぜたら30分休ませます。その後、生地を伸ばすように5分間くらい混ぜてまた30分くらい休ませます。これを2〜3回くらい繰り返したら、同じタッパーのまま蓋をして冷蔵庫で1日〜3日放置(室温放置なら半日)します。

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(翌日冷蔵庫から出したタッパー。)

焼く1時間くらい前に冷蔵庫から出して復温さ(室温になじませ)せます。

生地を二つに分け、オリーブオイルを塗ったフライパンに生地を入れて、オリーブオイルを塗った手でフライパンいっぱいに生地を押し広げます。生地を広げた後にベンチタイムなどは必要ありません(フカフカ生地が好みなら二次発酵させてください。)。

トマトソース、好みの具材、チーズをのせ、まずは強火で蓋をして蒸し焼きにします。フライパンが十分に高温になった頃に中火にします。チーズが全部溶けた頃、生地の裏側(フライパンと接触している面)の焼き色を確認します。自分好みの焼き色になっていたら、蓋を外します。

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(チーズが完全に溶けるまで蓋をして、強火→中火で蒸し焼き。)

最後に、ガストーチで上から直に焼きます。チーズがグツグツ沸騰するくらいまで、生地の生焼けが無くなるくらいまでしっかりと炎を当てます。この時、下火は消してしまってもよいし、点けたままでもよいし、生地の焼け具合によって臨機応変に調整してください。

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(ところどころ焦げるくらいが本格的。)

これを一度味わうと、お店のピザには戻れなくなります。まさにピザ屋潰しの味です。平日の暇なときに生地を準備しておけば、たいした手間もかけずに週末はピザパーティーです。お試しあれ。

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(2月中旬、六甲山もちょっと暖かくなってきたね。)

追記: フライパンで上手にピザを焼くコツをまとめます。

@ 塗る前に予めソースを煮詰めて水分を飛ばしておきます。具もトッピングする前に水っぽいものは水分を飛ばしておきます。

A 最初は蓋をして強火で、プライパンが十分に熱くなったら(ピザ生地と鍋の境の油の状態を見極めます。揚げ物をしているように盛んに気泡が出てきたらよいタイミング。)、中火→弱火と調整します。

B 蓋を取るのは、チーズが全て溶けたタイミングです。

C 下火を消すのは、ピザの裏(底)が焦げるくらいのタイミングです。焼きすぎかなと思うくらいが丁度よい。

D ピザの上からガスバーナーで炙る時、チーズがグツグツ沸騰し、チーズから分離した油分に時折火がつき、チーズが所々焦げるくらいが丁度よい。具のないピザ生地部分にも焦げるくらいまでバーナーの炎を当てます。

E 上手く焼けたときは、ピザカッターで生地のどこを切っても(中心部のソースや具でいっぱいの部分でも)パリパリと軽い音がします。





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posted by 司法書士 前田 at 10:49| 日記

2024年02月15日

オーバーナイト法で作るバゲット(続)


前回オーバーナイト法(別名「ほったらかし」)で作ったバゲットは美味しかったのですが、食感がちょっと詰まった感じ(蒸しパンのような)で満足はしていませんでした。そこで今回は、加水率を高くし、冷蔵庫での熟成期間を長く(丸2日)し、さらに焼き方を工夫してみることにしたのです。配合は以下の通り。

・ 強力粉 400g(100%)
・ ドライイースト 1g(0.25%)
・ 塩 大さじ1(適当)
・ 水 300g(75%)

木曜日の夜に生地を作って冷蔵庫に入れたところ、翌朝(金曜朝)予想以上に発酵が進んでいたためパンチを入れました。パンチ(punch down)というのは、ふつう発酵でできたガスを抜くことをいうのですが、ここではガス抜きというよりは、だらっと広がってしまった生地をまとめて表面に張りを出すために行いました。手は使わず(文字通り「手抜き」のため)、硬いシリコンのヘラで5分程度、外側の生地を集めては中央に詰め込んで張りを出していくような作業です。

同様に、金曜夜寝る前と、土曜の朝一にもパンチを入れました。

土曜日夜に冷蔵庫から取り出した生地がこちら。

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(ここまで3度のパンチを経た生地。)

これを二つに切り分け、予備成型します。予備成型とは、最終成型の前にパン表面に張りを出すように外側の生地を内側に詰め込んでまとめることです。上でやったパンチと同じことです。予備成型した生地が乾燥しないように、タッパーをかぶせて30分放置(ベンチタイム)します。

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(ベンチタイム。)

次にバゲットの形に細長く成形します。ここでも、パン表面に張りを出すように外側の生地を内側に織り込むように作業します。最初から最後まで一貫して表面に張りを出すように生地を扱うというところがポイントです。

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(クッキングシートの簡易型で発酵。)

生地が型崩れしないようにクッキングシートで包んだまま、オーブンの発酵設定40℃/60分で最終発酵させます。

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(最終発酵も長く。)

発酵が終わったら、オーブンを300℃で予熱します。この際、トレーも一緒に予熱しておきます。私の使っている2013年モデルの東芝「石窯ドーム」は、スチーム調理設定では250℃までしか温度を上げられないため、今回スチーム設定は使いません。最初から一気に高温で焼く必要があるためです。

予熱完了後、急いで生地を熱々のトレーにのせ、そのトレーの下に熱湯を入れた薄いバットを入れスチームを発生させます。また、上の段には、別のトレーを逆さに入れて(屋根のように)、生地の上だけが先に焦げてしまうのを防ぎます。(急いでいたので写真を撮り忘れました。急いでいた別の理由は、チャパティを同時進行で焼いていたからでもあるのですが。)

焼き始めから10分経過したところで、上のトレーを取り外します(屋根なしにするということ)。

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(焼成途中。まだ焼き色が足りない。)

結局、焼き色を見ながら30分くらい焼きました。焦げる一歩手前くらいがちょうどよい焼き色です。

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(完成!)

焼き上がって間もなく、バゲットからパキパキという音が聞こえてきます。温度差によって皮が割れる音です。バゲット表面を指で弾くと軽い音がします。上手く焼きあがった証拠です。

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(噛み応えのある私好みの食感。)

ボコボコと不揃いの大きな気泡のあるバゲットを作るつもりでしたが、小さく揃った気泡の多いバゲットになりました。予備成型も含めパンチを沢山入れたためでしょう。しかし、食感は、口の中が切れそうなほどパリパリの皮に対して、内側は水分を保ちながらアゴの筋トレのように弾力があり、噛んでいくと旨味があふれます。自画自賛かもしれませんが、評判店のバゲットよりもずっと美味しいと感じました。

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(ベンチタイム、最終発酵、予熱、焼成・・待ち時間が長いので、チャパティ作ってみた。)

時間はかかりますが、手間はかかりません。特別な材料も機材も要りません(もちろんオーブンは必要です。)。おススメします。


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タグ:健康 DIY
posted by 司法書士 前田 at 17:20| 日記