2018年09月24日

日陰のレビュー(タイヤ編:シンコーSR076/SR064)


レビューというと普通は最新商品が中心でしょうが、ここでは、私が自分で実際に使ってみてひそかに気に入っている割安自転車用品・部品を評します。今回は、shinko(シンコー)社のSR076です。


シンコー社は、日本ではあまり有名ではありませんが、コスパの高い自転車用タイヤを中心にオフロードオートバイ等のタイヤも供給しているメーカーとして、海外で一定の評価があります。大阪に本社を置く日本の会社ですが、中国工場での生産が主です。

丁度、tern社製link uno(ウノ)の後輪に2年使ったSR076のセンター部が擦り減って、さらに水はけ溝に沿って数カ所がヒビが入ってきました。そこで、また同じ銘柄に交換することにしました。

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(ウノの後輪タイヤを交換。)

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(センター溝が磨耗し、水はけ溝に沿って亀裂が。)


2年間におおよそ2000km強くらい走ってこの状態です。しかし、たった2000kmと思ったら大間違いです。ウノは、コースターブレーキ搭載車のため、駆動も制動も後輪だけで行わななければなりません。後輪タイヤにかかる負担は、前輪の比ではありません。前輪のキャリパーブレーキが一応ついていますが、飾り程度の制動力しかありません。最初(ウノの購入当初)から前輪に使用しているshwalbe社のcitizenが未だに5分くらい残っていることからも、前後輪タイヤの負担差が分かります。

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(前輪には、ウノ購入当初からshwalbe社のcitizen。これも良いタイヤ。まだまだ使える。)

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(コースターブレーキ車は、タイヤ交換にも手間がかかる。)

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(使用前(左)と使用後(右)。コースターブレーキ搭載車の後タイヤへの負担は大きい。)


そして、最初に後輪タイヤにもついていたcitizenが、同程度の使用状況ですでにカーカス(繊維部分)まで大きくむき出しになっていたことを考慮すれば、摩耗に関する耐久性については、SR076の方が上だということでしょう。また、この2年間、SR076でパンクは一度もありませんでした。ただし、コンパウンドは劣化によるひび割れを生じやすい性質のもののようです。特に溝部分のゴムが薄いようで、最初にヒビ割れ始めるのはここからです。

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(新タイヤ装着完了。安価な小径タイヤは、日頃の足として使うには最高。)


グリップ性能及び転がりに関しては、普通の街乗りには必要十分です。ウェット路面でも、滑ったりすることもありません。


最高空気圧40psiのため、ロードバイク等の高圧タイヤに慣れている人にとっては、スリックタイヤといってもダルく感じるかも知れません。しかし、SR076は、もともと高速で走るようなタイヤではありません。30psiくらいで快適に走るのに適したものです。


SR076は、14インチから20インチまで2インチ刻みでラインナップされている点も、小径車乗りにとっては有難いところです。ただし、SR076の20インチは、ETRTO規格の406サイズです。451サイズはありません。また、26インチのマウンテンバイク用スリックとしてはSR064があり、SR076とほぼ同じ性質のタイヤです。SR064の方は、径が大きいだけに、多少重量が気になるところです。ま、重量を気にするような人は、このタイヤを選択しないでしょうが。

・ 耐久性  ★★★★
・ 走行性能 ★★★
・ 価格   ★★★★★


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(9月24日、マウンテンバイクで六甲山を登る。涼しくなり、走りやすい季節。)



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(他の選択肢に比べて半額とは、驚き。)


posted by 司法書士 前田 at 21:21| Comment(0) | 自転車

2018年09月01日

機械式(メカニカル)ディスクブレーキのローター大径化


2018年9月1日、雨、絶好の整備日和です。

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(160mm小径ローター。このままでも十分効くが・・。)


マウンテンバイクの一台をトリックライディング用にデビューさせるために、ブレーキを強化しようと思いたちました。トリックライディングでは、指一本でブレーキをフルロックさせなくてはなりません。

効果的な方法の一つは、ブレーキローターの大径化です。支点(ハブ)と力点(ローター周)の距離を大きくすれば、テコの原理によって、強力なストッピングパワーが得られるというわけです。

もちろん、ワイヤー引きのブレーキを強化するためには、ローターの大径化だけでは片手落ちです。しかし、それについては、また別の機会にやりたいと思います。今回は、一番安易な部分だけします。

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(203mm大径ローターと、それに合わせたアダプター。ブレーキパッドも、レジンからメタル成分を多く含んだものへと変更。)

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(160mmと203mmのローター。大きさの違いは一目瞭然。)


先ず、前輪から。

ホイールとブレーキキャリパーを外します。ブレーキキャリパーは、黒い煤(すす)で汚れているため、丁寧に清掃します。ただし、室内で作業しているので、アルコール等で拭くだけで、パーツクリーナーは使いません。

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(キャリパーを取り外す。)

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(新品パッド(左)と使用済パッド(右)。ブレーキ材が半分磨耗したら交換すべき。)

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(ペーパータオルにアルコールをつけてパーツを清掃。真っ黒。)


このマウンテンバイクは、前後とも一昔前主流だったインターナショナル(IS)マウントと呼ばれるブレーキ台座の形式です。台座形式、ローター径、前後の違いによって、専用のアダプターが存在します。

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(ISマウントとアダプター。)


ローターの固定方法は、ハブの形式により決まります。ここでは、前後とも6穴をボルトで固定する方式です。ボルトには、緩みと焼付きを防止するため、中強度のネジ止め剤を塗布します。ネジを完全に固定する前に、ローターを回転方向と逆に捻(ひね)っておくのが豆知識です。ボルトと穴とのガタを防止するためです。

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(ブレーキ周りにネジ止め剤は必須。)

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(回転方向と逆にローターを捻ってからネジを完全固定する。)

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(多数のボルトを固定する際には、星型パターンで徐々に締めこんでいく。機材の破損を防止するため。)


ブレーキ装置を一応取り付けたら、調整です。

まず、マウントボルトは完全に固定せず、キャリパーが左右に動ける状態にしておきます。また、ブレーキワイヤーの張りを微調整するためのアジャストボルト2箇所は、一番締めこんだ状態(ワイヤーが一番伸びている状態)にしておきます。調整の準備です。

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(マウントボルト(オレンジ→)は緩めておく。キャリパー側のアジャストボルト(白〇)は、一番締めこんだ状態にしておく。)

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(レバー側のアジャストボルト(白〇)も、一番締めこんだ状態にしておく。)


機械式ディスクブレーキ調整の第一歩は、パッド位置調整ボルトを、可能な限り奥まで締め込むことです。すこしブレーキを引きずりながら、ホイールが回転する程度のところまで締め込みます。

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(パッド位置調整ボルトをできる限り奥まで締め込む。)


次に、ブレーキアーム(シマノのキャリパーでは、「アーム」形状ではないが。)を5〜10mm程度押し上げ( preloading プリロード)た位置で、ワイヤーを固定します。ワイヤの遊びを適正化するのです。プリロード量は、パッドやローターの磨耗の程度と関係しています。今回はどちらも新品なので、5mm程度しか押し上げませんでした。

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(ブレーキアームをプリロードする。)


ブレーキレバーを強く握ったまま、キャリパーのマウントボルトを本締めします。さらに、パッド位置調整ボルトを、2〜3ノッチ戻します。これで、ローターが2枚のブレーキパッドの丁度中間に位置するはずです。

もし、ここでもブレーキに引きずりがある場合、もう一度マウントボルトを緩めて、調整をやり直します。何度か失敗すれば、コツと理屈が分かるでしょう。

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(ブレーキレバーを握って、マウントボルトを本締め。)

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(パッド位置調整ボルトを2〜3ノッチ戻す。上手く行けば、これで調整完了。)


前ブレーキが終わってから、後ブレーキも同じように部品交換と調整を行いました。ただ、後ろブレーキはワイヤーが長い(ゆえに、ワイヤー・アウターの伸び・歪みの影響が大きい)ため、前ブレーキよりもシビアな調整が必要です。今回は、ワイヤーを一旦抜いて清掃しました。

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(ワイヤーの汚れを拭き取る。)

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(アウター内の堆積物を、スプレー潤滑剤で流し出す。)

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(完成。ローターが迫力満点。)

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(プレイバイクとしての出番も近い。)


私は、20インチの初心者用トライアルバイクも所有していますが、ギア比が低すぎるのと、サドルが無いのとで、練習場所まで自走していくのが億劫でした。結局、ほとんどトライアルの練習はしていません。

この26インチのマウンテンバイクは、もともとプレイバイク的な目的で組んだものでしたが、最近は、舗装路の山登りにしか使用していませんでした。しかし、これならば、人気の無い公園まで自走して行って、サドルと空気圧を下げて練習するのも苦ではないでしょう。

目指せ、マーティン・アシュトン・・・気分だけ。


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(ケーブル引きのブレーキの調整のキモは実はワイヤー。)





posted by 司法書士 前田 at 21:46| Comment(0) | 自転車