2018年12月27日

ぬか漬け始めました。


昔、サラダを食べる習慣のなかった私にとって、生野菜をたくさん食べるための一番の方法はぬか漬けでした。ぬか漬けなら、食物酵素やビタミンもそのまま摂取できるし、腸内環境を整えるのにももってこい、しかも、普通捨ててしまうような部分もおいしく食べることができます。(ところで、野菜の多くはレクチン類と呼ばれる人体に有害なたんぱく質を含んでいますが、レクチンを無毒化する方法の一つが発酵です。この点でも、ぬか漬けは優れた調理方法です。レクチンは、豆類やナス科(特に皮と種子の部分に)の野菜に多く含まれます。また、昨今健康への影響(シリアック症、グルテン過敏症、アレルギー)が話題になっているグルテンもレクチンの一種です。)

ちょっと寒くなってきた11月、ひさしぶりにぬか漬けを始めることにしたのです。



1 ぬか漬けの基本
(1) 準備:捨て漬け
ぬか漬けは、ぬか床の中に繁殖した乳酸菌を利用した漬物です。本番の食材をつける前に、まずは十分な乳酸菌を育てなければなりません。このぬか床の準備のことを「捨て漬け」と言います。

ぬか床の材料は次の通りです。

・市販の煎りぬか
・湯冷まし水(煎りぬかの重量と同じくらい)
・天日塩(煎りぬかの重量の10%程度)
・昆布(適当)
・唐辛子(適当)
・卵の殻(適当)
・野菜くず(適当)

野菜くずにもともとついている乳酸菌が、ぬか床の中でぬかの炭水化物を「食べて」増殖します。「乳酸発酵」という仕組みです。塩は雑菌の繁殖を抑える働きがありますが、入れすぎると発酵が進まないので注意を要します。上の材料に、ミカンの皮、干しシイタケ、削り節等を好みで加えます。

ぬか漬けに使用する容器は、ホーロー製、陶器又はガラス製が適します。むき出しの金属製容器はぬか漬けの酸や塩分に耐えられないし、プラスチック製では有害な成分が溶け出してしまうおそれがあります。

ぬか床の材料を混ぜ込んだら、数日そのまま放置します。実は、捨て漬けの途中では、あまり頻繁にぬか床をかき混ぜてはいけません。というのも、乳酸発酵というのは、酸素のない状態で起こる現象だからです。時々、野菜くずを足し加えるタイミングで、ちょっとかき混ぜる程度です。

乳酸発酵に最適な気温は20〜25度くらいです。気候の良い季節なら2週間くらい捨て漬けすればぬか床が完成します。今回は寒くなってから始めたので、完成までに3週間かかりました。

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(ぬか床完成!)


(2) なぜかき回すのか?
ところで、乳酸発酵のためには酸素が大敵であるはずなのに、なぜぬか床をかき混ぜるのでしょうか?

実は、ぬか床には、主役である酸素を嫌う乳酸菌だけでなく、同じく酸素嫌いのビフィズス菌や、酸素好きの産膜酵母菌も同居しているのです。

ところが、ビフィズス菌が増えると、ぬか床の底の方で獣(けもの)臭を放ちます。一方、酵母菌が増えると、ぬか床の表層でシンナー臭を放ちます。また、産膜酵母は、ぬか床の表層に白い膜のように増殖します。臭いと見た目で、これらの菌の繁殖具合がわかるのです。

つまり、混ぜるという行為によって、ぬか床の底(ビフィズス菌の住処)と表層(産膜酵母菌の住処)を入れ替えて、悪臭の原因であるこれらの菌を殺すわけです。

もっとも、ビフィズス菌も酵母菌も、人が食べても健康上全く問題はありません。香りと味だけの問題です。さらに、一旦悪臭を放つようになったぬか床も、かき混ぜていればまた元通りの良い香りを回復します。

暖かい季節なら、ぬか床は毎日かき混ぜる必要があります。今のように寒い季節なら、あまり神経質にならずに、野菜を出し入れするタイミング(2〜3日)でかき混ぜればよいでしょう。


2 実践
(1) アボカドの種からスタート
最初につけたのはアボカドの種です。実は、アボカドの種には、果肉よりも沢山の栄養素が含まれていますが、とても不味いのが難点です。

漬けあがるまでにだいぶ日数がかかるだろうことを予想して、一緒にカボチャ(生)をつけました。

意気込んで始めたものの、アボカドの種は大失敗でした。脂肪分が高すぎるためか、細胞が詰まりすぎている(密度が高い)ためか、2週間つけこんでも不味いまま、変化はありませんでした。食感も硬い粘土ボールのようです。

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(一週間後。カボチャにはまだデンプン特有の渋みが残る。)

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(二週間後。カボチャの渋みは消えたが、とにかく硬い。アボカドの種は粘土ボールのよう。)

カボチャは、硬いのを我慢すれば、味はまあまあでした。


(2) 結局、美味いのは何か?
現在、漬けた食材を取り出すタイミングで新たな食材を漬けるということを1〜2日のサイクルで繰り返しています。混ぜるのも同じタイミングです。

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(長芋は食感が抜群。干しシイタケはちょっと・・。)

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(またすぐに次の食材を漬ける。ナスは定番。)

どんな食材でもぬか漬けにすることができますが、これまで実際にやってみて美味しかったのは次のような食材です。漬けるのに長い日数を要したり、食感が悪かったりした食材は除いてあります。これからもぬか漬けを長く続けていくためには、あまり変な冒険はしない方が良さそうです。

・きゅうり
・大根・かぶ
・人参
・なす
・オクラ
・アスパラガス
・ブロッコリーの芯
・長芋
・アボカド(果肉)
・ゆで卵

野菜は、基本的に生で皮付きのまま漬け込みます。生のままが良いのは、加熱すれば食物酵素(タンパク質を主成分とする)、一部のビタミンや稀少栄養素が壊れてしまうからです。皮付きが良いのは、野菜が外界(外気、土、水、光、病原体、天敵等)と接触する皮には、一般的に最も多くの抗酸化物質が含まれているからです。



3 おまけ
ぬか漬けにすらできない食材も、可能な限り工夫して食べましょう。

今回失敗してしまったアボカドの種も、私は、いつもみじん切りにして冷凍保存し、スープに少しずつふりかけて食べています。

カボチャの種も、ごま油と塩で殻が弾ける程度まで炒めれば、見事お菓子に変身します。

2.JPG
(炒めたカボチャの種は、一旦冷やすと食感が向上する。)

食物を大切にすることは、その食物を作ってくれるどこかの誰か、自分のために犠牲になる食物、そして自分に命をくれた存在に感謝することでもあると思うのです。

「いただきます。」



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タグ:健康
posted by 司法書士 前田 at 14:24| Comment(0) | 日記