2019年04月30日

ピーナッツは身体に良い・・か?


幼少期を過ごした千葉県習志野市。当時、近所にはピーナッツ畑が沢山あって、殻付のまま炒ったピーナッツをよく食べました。ピーナッツアレルギーの存在すら一般には知られていなかった時代です。

現在でもピーナッツは私の大好物の一つで、日常的に沢山食べます。ただし、国産は高級品になってしまった(中国産の約10倍の価格!)ので、ほぼ中国産というところ(市場流通量の9割超!)が昔と大きく違います。

ところが最近、ピーナッツが身体に良くないという話をしばしば耳にするようになりました。ピーナッツ愛好家としてこれは聞き捨てなりません。

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1 栄養豊富なピーナッツ
ピーナッツは、実はナッツ(木の実)ではなく、大豆などと同じマメ科の植物です。このことは、ピーナッツ畑を見たことのある人にとっては当たり前のことですが、ピー「ナッツ」という名前のせいで誤解している人も多いでしょう(ちなみに、「ピー」( peas )とは「豆」という意味です。)。しかし、栄養や味の点では、ピーナッツは、豆よりもナッツに近いという特徴があります。

マクロ栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)を見ると、ピーナッツの約半分は脂質、約1/4はタンパク質、そして約1/5が炭水化物です。アーモンドに近い栄養構成と言えます。

脂質のうちでは、酸化に強い単価不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸を合計した割合が7割を超え、残りは多価不飽和脂肪酸です。多価不飽和脂肪酸ではオメガ6脂肪酸が殆どを占めます。脂質が多いということは、エネルギー(燃焼を基準として表現すると「カロリー」)豊富ということです。

タンパク質を構成するアミノ酸のなかでも、ピーナッツに多く含まれるトリプトファンはセロトニン(「リラックス」ホルモン/神経伝達物質)やメラトニン(「睡眠」ホルモン)の原料となり、精神安定や体内時計制御等に重要な役割を果たします。

マイクロ栄養素(ビタミン、ミネラル)を見ると、ビタミンEとビタミンB群(チアミン、リボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、ピリドキシン、葉酸)を多く含むことが特筆されます。また、多様なミネラル(銅、マンガン、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、セレニウム)をバランスよく含みます。

また、ピーナッツの渋皮には、レスベラトロール(ポリフェノールの一種)が含まれています。赤ワインに入っているのと同じものです。レスベラトロールの抗酸化作用については今更言うまでもありません。



2 ピーナッツが健康に良くない理由
上記のとおり、ピーナッツは理想の食品のように思えます。しかし、最近、ピーナッツに対する否定的見解を多く聞くようになりました。4つだけ紹介します。

ピーナッツが身体に良くないとされる一つ目の理由は、カビ(アスペルギラス)とその作り出す毒素( aflatoxin )のためです。カビの影響を受けやすいのは、ピーナッツが湿気の多い土壌中で生育する(地上で受粉した種子が地中に潜り込んで成長する。「落花生」はこの成長過程を現す名称。)からです。生の殻付きピーナッツを剥いたことのある人なら、心当たりがあるかもしれません。ピーナッツには、他のマメ科の植物と同じようにカビや虫害を防ぐための自然の防御機能が備わっていますが、完全にカビを防ぐことはできないのです。カビ自体がアレルギー等を引き起こすのに加え、その発する毒素には肝臓ガン等との関連が指摘されています。

二つ目の理由は、残留農薬の問題です。特に他の遺伝子組換作物と輪作する場合、ピーナッツ(ピーナッツ自体は遺伝子組換作物ではありません。)が土壌のグリホサート(除草剤/抗生物質)を吸収してしまいます。70年代から広く使用されるようになったグリホサートについては、自閉症、アレルギー、自己免疫症( autoimmune disease )、等々、近年急増している様々な病気との関連が指摘されています。

三つ目は、マメ科の植物に多く含まれるレクチンというタンパク質です。レクチンは、植物がカビや虫害から身を守るための防御機能の一つですが、捕食者であるヒトに対しては他の栄養素の消化・吸収を阻害したり、腸管壁遺漏症候群( leaky gut syndrome, intestinal permeability )、小腸内細菌過剰症( small intestine bacterial overgrowth )、自己免疫症、クローン病、リューマチ性関節炎、等々を引き起こしたりする原因になると指摘されています。シリアック病やグルテン不耐性で近年話題のグルテンもレクチンの一種です。

四つ目は、ピーナッツの不飽和脂肪酸がオメガ6系であることです。ヒトの体内で自己生成できない多価不飽和脂肪酸のことを「必須脂肪酸」(「必須」とは「食事から必ず摂らなければならない」という意味。)と呼びます。ヒトにとっての必須脂肪酸はオメガ3系とオメガ6系です。どちらも必要ですが、その理想の比率は1対1です。オメガ6系の比率が高くなりすぎると、身体のあちこちで炎症を引き起こします。ただでさえ(ピーナッツを食べなくても)現代人の食生活は、オメガ6過多の状態です。炎症は、心臓病、動脈硬化、糖尿病、ガン、関節炎、アルツハイマー等々、万病のもととされます。




3 どのように考えるか?
健康や医療に関しては相互に矛盾した(又は一見矛盾するような)情報が飛び交い、一般消費者だけでなく「専門家」までをも惑わせます。なぜそのような矛盾した情報が流通しやすいのでしょうか?すぐに思い当たるだけでも次のような理由があります。

@ 疫学調査がいい加減である。
A 動物実験の結果を安易にヒトに当てはめる。
B 調査・研究が利益相反のある業界の資金によって成り立っている。
C 各種ガイドラインの設定・順守に利益相反のある業界の影響が及んでいる。
D センセーショナルな(ウソの)健康情報に大きな宣伝効果がある。
E 健康は宗教と似ている。
F すべての食品にはプラスとマイナスとの両面がある。

上の@〜Bは、調査・研究の方法やその解釈に関する問題です。B〜Dは、お金の絡んだ問題です。Eは、思考の柔軟性の問題です。

そしてFは、比較衡量と節度の問題です。例えば、酸素が身体に良いからと言って酸素を過剰に吸えば、かえって細胞の酸素/二酸化炭素交換を阻害したり、活性酸素により老化が促進されたりすることになってしまうのです。ものの一面だけ強調するのは、たとえ本当のことを言っているのだとしても、嘘をつくのと同じです。ピーナッツについても同じことです。

結局、いろいろなネガティブ情報にもかかわらず、私はピーナッツを食べ続けています。今まで身体の調子がおかしくなったこともありません。どんな食品でもそうですが、自分の身体と相談しながら食べるということが肝要なのです。


1.JPG
(圧力鍋の中身は・・?)


2.JPG
(黒砂糖と醤油で味をつけた渋皮付ピーナッツ。激うま!)



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タグ:健康
posted by 司法書士 前田 at 14:21| Comment(0) | 日記
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